東急東横線、目黒線の2線が利用可能な各停駅の新丸子駅。1日の利用人数は2.7万人と近隣の駅に比べるとやや少ない。
現在では武蔵小杉が川崎市を代表する街として知られていますが、江戸時代から明治時代にかけて栄えていたのは、むしろ新丸子周辺でした。しかし時代は流れ、隣の武蔵小杉が超高層マンションが立ち並ぶ近未来都市へと大変貌。一方、新丸子は大規模再開発に飲み込まれることなく、昔ながらの商店街と人情味あふれる街並みを今も色濃く残しています。
今回は、地理条件よりも歴史を調べた方がこの街の魅力が見えてきました。そんな新丸子をレポートします。
島式ホーム2面4線を有する高架駅で入り口は1ヶ所。
新丸子駅はどんな駅?
駅タイプ
商店街共存型→駅と商店街が一体となって発展した、生活密着型の駅前

黄色い商業活動の盛んなエリアが駅中心に広がる。iDAiモールなどの商業施設が多数ある
新丸子駅の路線・乗車人員
東急東横線 1日の乗降人員約1.9万人(2025年)
東急目黒線 1日の乗降人員約0.8万人(2025年)
新丸子駅名の由来
横浜駅があるから新横浜駅がある様に新丸子駅があるという事は丸子駅はどこにある?と思った方は多いでしょう。しかし実際は丸子駅という名称の駅は存在しません。
実は、現在の沼部駅が、もともとは「丸子駅」でした。
沼部駅の変遷は次のようになっています。
1923年:「丸子駅」開業
1924年:「武蔵丸子駅」に改称
1926年:「沼部駅」に改称(現在の駅名)
1926年(大正15年)の開業時、現在の東急多摩川線にすでに「丸子駅」(現在の沼部駅)が存在していました。そこで両駅が混同されないよう、対岸に新しく誕生した駅という意味で「新丸子駅」と名付けられました。
一方、「丸子」という地名自体はさらに古く、中世にこの一帯にあった「丸子荘(まるこのしょう)」という荘園に由来すると考えられています。つまり、「新丸子」は100年前に生まれた駅名ですが、「丸子」という名前そのものは数百年もの歴史を持っているのです。
新丸子駅前を歩いてみる
街の住みやすさを評価
💰家賃相場 ★★★☆☆
→武蔵小杉相場でやや高めも、都心近く妥当
🚃交通利便性 ★★★★☆
→各停駅も2線利用可能
🚗車利用 ★★☆☆☆
→高速までの距離微妙。近隣渋滞。
🛒ショッピング ★★★★☆
→商店街充実。個人商店活気あり。
🍜グルメ ★★★★☆
→ロードサイド、商店街内に充実。
🛡️災害安全度 ★★★☆
→多摩川沿いで治水完備も近年不安
🌳 公園・レジャー ★★☆☆☆
多摩川沿いの河川敷・緑道があるが公園は少ない
「武蔵小杉ほど便利ではないが、人の温かさや商店街の魅力の街」
新丸子駅前の商店街・商業施設
【iDAiモール】
新丸子駅西口から日本医科大学武蔵小杉病院へ続くストリート。病院へのメインアプローチとなる商店街で、飲食店やドラッグストア、薬局などが立ち並び新丸子で最も栄えた商店街。武蔵小杉の大型商業施設とは対照的に、地域密着型の個人商店が多く、病院利用者や近隣住民の日常を支える生活商店街として親しまれています
【ウィズモール】
新丸子駅西口を出て、東急東横線の線路沿いを武蔵小杉方面へ延びる商店街。
名前から大型商業施設のようにも見えますが、実際には個人商店や飲食店が集まる昔ながらの駅前商店街です。
飲食店、スーパー、書店、和菓子店など生活に密着した店が並び、加盟店は約70店舗。川崎フロンターレを応援する商店街としても知られています。
【西口通新栄会】
ウィズモールとiDAiモール(医大モール)のそばにあるが、これらの商店街に比べるとやや地味で「生活道路」としての役割が強い。
【東栄会】
新丸子駅東口側一帯の商店街。約300mにわたって店舗が連なり、チェーン店だけでなく個人商店も数多く営業しています。地域密着のイベント「びっくり市」を開催するなど、昔ながらの商店街文化を今も受け継いでおり、新丸子の東口を代表する商店街として親しまれています。
【東急ストア新丸子店】
新丸子駅西口に直結するスーパーマーケットです。朝から夜まで営業しているため、通勤・通学帰りの買い物にも便利です。駅前立地ならではの利便性が高く、新丸子の住みやすさを支える生活インフラの一つとなっています。
新丸子駅周辺の見どころ・散歩スポット
【丸子橋】
新丸子駅から徒歩約10分。多摩川の開放感を味わえるだけでなく、武蔵小杉のタワーマンション群と新丸子の街並みを同時に眺められる、新丸子を象徴するビュースポットです。都県境に架かる橋として、古くから人や物の往来を支えてきました。踊ってるだけの日村~♪で有名な住友生命のCM(バナナマン出演)のロケ地としても知られている。
【多摩川スピードウェイ跡】
現在の多摩川スピードウェイ跡周辺。1936年(昭和11年)に開設された日本初の常設自動車サーキットで、全長約1,200mのオーバルコースと約3万人を収容できる観客席を備え、「東洋一」とも称されました。現在は広々とした多摩川河川敷となっており、当時のサーキットは残っていません。しかし約90年前、この場所には日本初の常設自動車サーキットが造られ、多くの観客がレース観戦に訪れていました。
※写真は多摩川スピードウェイ跡周辺の河川敷です。
【京濱伏見稲荷神社】
新丸子駅から徒歩約8分にある朱色の千本鳥居が印象的な神社です。1951年(昭和26年)に京都の伏見稲荷大社から御分霊を勧請して創建され、商売繁盛や家内安全、開運招福などのご利益があるとされています。境内には連なる鳥居が並び、まるで京都・伏見稲荷大社を訪れたかのような雰囲気を気軽に味わえることから、写真撮影スポットとしても人気を集めています。
新丸子駅前の謎
【新丸子駅前の謎 その1】なぜ武蔵小杉駅との距離がたったの500mなのか?
新丸子駅と武蔵小杉駅の距離は約500mしかありません。乗車時間は約1分、東横線で最も駅間が短い区間です。なぜこんなに短いのでしょう?
→ 詳しく見る
【新丸子駅前の謎 その2】武蔵小杉駅より栄えていた頃、この場所には何があったのか?
現在では武蔵小杉駅周辺が川崎市を代表する繁華街となっていますが、実は昭和初期までは新丸子周辺の方が人で賑わっていました。ここには何があったのでしょう?
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【新丸子駅前の謎 その3】新丸子の歴史を時系列にまとめると見えてくるものは何か?
新丸子400年の歴史を調べると、街の成り立ちが見えてきました!
→詳しく見る
新丸子駅前の今後・再開発
新丸子駅前では駅のリニューアルが進められ、近隣では武蔵小杉駅北側の大規模開発が今後の大きな変化になります。 2026年9月時点で確認できる公表情報を整理します。
【新丸子駅そのもの】
ホーム外壁・コンコースの改修、ホーム屋根の延伸。東急の公表予定は「2026年上期竣工」です。
【新丸子駅の東西の商店街】
今回調べた市・東急の公表資料では、駅前一帯をまとめて建て替える大規模再開発計画は確認できませんでした。
【日本医科大学武蔵小杉病院の旧病院跡地周辺】
「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」を整備。地上50階建て2棟で、サウスは2027年9月、ノースは2028年5月の完成予定です。


1438邸と超巨大なタワマンが建設中
今後の見方としては、駅前の商店街を中心とした街並みに、周辺の住宅開発による変化が加わると考えられます。 新しい住民が増えることで、新丸子のお店の利用や店舗の入れ替わりが進む可能性はあります。ただし、これは開発計画からの推測で、商店街の建て替えが決まっているという意味ではありません。
まとめ
今では気取らない商店街が広がる新丸子ですが、昭和初期には料亭が立ち並び、芸妓が行き交う「新丸子三業地」として栄えていました。現在の穏やかな街並みからは想像もつかない、京浜屈指の花街だったのです。
現在は武蔵小杉が全国的な知名度を誇りますが、その陰には400年以上にわたり人々が集まり続けてきた新丸子の歴史があります。武蔵小杉を訪れる際は、ぜひ一駅歩いて、この歴史ある街並みにも足を運んでみてはいかがでしょうか。
住みやすさでは駅周辺に4つの商店街が広がり、武蔵小杉駅まで徒歩圏という恵まれた立地から、生活利便性の高い住宅地として多くの人に親しまれています。都心へのアクセスの良さと落ち着いた街並みを兼ね備え、武蔵小杉の利便性も享受できる新丸子は、派手さこそありませんが、長い歴史の中で培われた魅力が今も息づく駅前でした。
おまけ
サッカーの川崎フロンターレの本拠地とどろきスタジアムが近く、街はフロンターレカラーとなっております。


2002年には、ゴマフアザラシ『タマちゃん』が多摩川・丸子橋付近に現れ、日本中の注目を集めました。新丸子駅から徒歩圏ということもあり、多くの見物客が訪れ、一時は街が大きな賑わいを見せました。

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らーめん 喜輪(㐂輪)。きりんと読みます。豚骨系の名店で並ぶときもあるくらい人気の店


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