横浜駅から約10分、品川駅へ約20分。交通利便性は非常に高く、駅前には大型商業施設や商店街も充実しています。
それにもかかわらず、鶴見駅は川崎や武蔵小杉、横浜駅周辺ほど話題になることは多くありません。
「工場の街」「外国人が多い街」といったイメージを持つ人もいますが、実際に歩いてみると、その印象とは異なる魅力が数多く見えてきます。
駅前には歴史ある總持寺、複数の大型商店街、再開発エリア、そして横浜市内でも有数のバスターミナルが集まり、生活利便性は非常に高い駅です。
今回は、そんな**「実力のわりに評価されにくい街」**鶴見駅を、駅前ウォッチャーズが歩いて徹底調査しました。

駅ビルの中に改札があり大きなターミナルとなっている
鶴見駅はどんな駅?
駅タイプ
ターミナル型→交通と生活が集まる、地域を代表する拠点駅前
路線・乗車人員
京浜東北線・鶴見線 1日の乗車人員 約7.2万人(2024年)
京浜急行 1日の乗車人員 約3.0万人(2024年)
駅名の由来
鶴見駅の駅名は、古くから使われてきた「鶴見」という地名に由来します。
由来にはいくつかの説がありますが、有名なのは源頼朝がこの地で鶴を放ったことから「鶴見」と呼ばれるようになったという伝説です。一方で現在では、「ツル」は川の流れがゆるやかな場所や水辺を、「ミ」は周辺を意味し、蛇行する鶴見川の地形を表した地名とする説が有力とされています。古くから水運とともに発展してきた鶴見らしい由来といえるでしょう。
根岸駅前を歩いてみる
街の住みやすさを評価
💰家賃相場 ★★★★☆
→やや高めもコスパ良い
🚃交通利便性 ★★★★★
→東京横浜方面1本。空港アクセスも良い
🚗車利用 ★★★★☆
→第一京浜近い。首都高入り口もアクセス良し
🛒ショッピング ★★★★☆
→日常生活系は充実。大型ファッション施設は少なめ
🍜グルメ ★★★★★
→個人店から全国チェーンまで幅広く充実
🛡️災害安全度 ★★★★☆
→鶴見川沿いだが治水対策が進み、土砂災害リスクも低い
🌳 公園・レジャー ★★★★☆
→総持寺・鶴見神社や小さながらも公園も有
鶴見駅周辺の商店街・商業施設
【ベルロード鶴見】(鶴見銀座商店街)
銀座という名前の商店街は流行らない法則に反して充実。電線が地中化、歩道整備、車通りも少なく景観も美しい。混雑もそれほどない快適な商店街。飲食・スーパー・病院など充実の活きた商店街。




【豊岡商店街】
鶴見駅西口から延びる豊岡商店街は、鶴見を代表するメインストリートの一つです。
ベルロードと比べると交通量はやや多いものの、歩道がしっかり整備されており、歩きやすさは十分。昼夜を問わず人通りがあり、街の活気を感じられます。
商店街には個人経営の飲食店や昔ながらの専門店に加え、スーパーやドラッグストア、コンビニ、全国チェーン店などもバランス良く並びます。日常の買い物から外食まで、この商店街だけで完結できるほど利便性が高いのも魅力です。




【レアールつくの商店街】
鶴見駅西口から徒歩数分の場所にあるレアールつくの商店街は、全長約300mのアーケード商店街。
昔ながらの下町の雰囲気が色濃く残るノスタルジックな商店街。シャッターを閉めた店舗も見られますが、その独特の景観が魅力となっています。
テレビドラマやCMなどのロケ地として利用されることも多く、知る人ぞ知るスポットとなっています。




「怪物くん」「家政婦のミタ」「僕たちがやりました」「劇場版おっさんずラブ」「au Pay(CM)」
「いきものがかり『ラストシーン』(Music Video)」「リライブシャツ(CM)」「MEGABIG(CM)」など数多くのロケ地として利用されている
【CIAL鶴見】
JR鶴見駅に直結するCIAL鶴見は、鶴見駅を代表する駅ビル。
食品やファッション、雑貨、飲食店など幅広い店舗が揃い、おしゃれさと利便性を兼ね備えた鶴見を代表する商業施設です。


【シークレイン】
鶴見駅東口の再開発で誕生した大型複合施設。超高層マンションを中心に、飲食店やクリニック、商業施設、ホールなどが集まり、駅前の利便性を支えています。




【fuga1・2・3、アビバビル】
CIAL鶴見以外にも、駅周辺には「fuga1・2・3」やアビバビルなどの商業ビルが集まっています。
スーパーや家電量販店、100円ショップ、ドラッグストア、クリニック、飲食店などが入り、いずれも駅から徒歩数分とアクセス抜群。日常生活に必要な施設がコンパクトにまとまっており、巨大モールでなくとも非常に使い勝手の良い駅前環境となっています。




鶴見駅周辺の見どころ・散歩スポット
【總持寺】
曹洞宗の大本山總持寺。境内面積だけで言えば川崎大師の数倍という圧倒的スケールを誇る鶴見を代表する名所。石原裕次郎やアントニオ猪木のお墓もあることでも有名です。広大な境内には壮大な伽藍が立ち並び、駅前の賑わいとは対照的な静寂と歴史を感じられる空間が広がります。四季折々の景色も美しく、散策スポットとしても人気です。




散策するだけでもそのスケールに圧倒されます。境内を一周すると30~60分ほどかかります。
【鶴見神社】
鶴見駅から徒歩約3分。推古天皇の時代に創建されたと伝わる「川崎・横浜間最古の神社」ともいわれる歴史ある神社。地元の人々から「鶴見の総鎮守」として親しまれています。


鶴見駅前の謎
【鶴見駅前の謎 その1】なぜ川崎駅の隣なのにこれほど栄えたのか?
隣駅は巨大ターミナル・川崎駅。一般的には、このような巨大駅の隣駅は商業機能が吸収され、駅前はあまり発展しないケースが多く見られます。しかし鶴見駅前は、大型商業施設や長大な商店街が並ぶ独自の繁華街を形成しています。その理由はなぜでしょう?
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【鶴見駅前の謎 その2】なぜ鶴見駅はバス王国なのか?
JR鶴見駅は、テレビでも取り上げられるほどバス王国です。
なぜここまでバスが発達したのでしょうか?
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【鶴見駅前の謎 その3】なぜ駅前にタワーマンション1棟しかないのか
鶴見駅前で唯一のタワーマンション「ロイヤルタワー横濱鶴見」。駅前だけでなく区内唯一のタワーマンションです。なぜこの1棟しかないのでしょう?
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【鶴見駅前の謎 その4】なぜ川崎市鶴見区と間違えられてしまうのか
「鶴見って川崎市ですよね?」なぜよく聞かれるのでしょうか?
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【鶴見駅前の謎 その5】なぜこれだけのポテンシャルあるのに人気がないのか
街の賑い、交通利便性など優れた点が多い鶴見駅。しかし住みたいまちランキングで上位に来ることはありません。なぜでしょうか?
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鶴見駅前の今後・再開発
東口の大規模再開発が終わりましたが、まだまだ動きがみられそうです。今度は西口側の公共施設再編が具体的に進んでいます。
西口側では、2030年秋を目指す複合施設整備
「(仮称)豊岡町複合施設再編整備事業」は、豊岡小学校と図書館・保育所などを一体的に整備する計画。2026年8月に事業者が決定し、2030年秋の供用開始を目指しています。西口側の人の流れにも変化をもたらしそうです。
相鉄・JR直通線の停車も注目
羽沢横浜国大駅と武蔵小杉駅を結ぶ相鉄・JR直通線。実は、その途中で鶴見駅を通過しています。
この長い駅間にある鶴見駅にホームを新設し、列車を停車させる構想があります。実現すれば、都心方面へのアクセス向上が期待されますが、線路の移設や貨物列車への影響、整備費の確保などが課題です。
横浜市は引き続き検討していますが、停車開始時期はまだ決まっていません。
グリーンラインが鶴見まで延びる構想も
現在、中山駅と日吉駅を結ぶ横浜市営地下鉄グリーンライン。日吉駅から鶴見方面へ延伸する構想があり、「横浜環状鉄道」の一部に位置づけられています。実現すれば、鶴見から港北ニュータウン方面へのアクセス向上が期待されます。
横浜市の2021年度試算では、日吉〜鶴見間の概算事業費は約1,300〜1,400億円。多額の費用が必要なため、市は長期的に取り組む路線としており、着工・開業時期は決まっていません。現時点では、将来の鉄道ネットワークを広げる構想として見守りたい動きです。
まとめ
リサーチを始める前から「ポテンシャルの高い駅なのでは」と感じていましたが、調べれば調べるほど、その印象は確信へと変わりました。
鶴見駅は交通利便性、買い物環境、商店街、歴史、生活インフラなど、どれを取ってもバランスが良く、老若男女や国籍を問わず住みやすい街だと感じます。実際、鶴見区は人口約30万人を抱える横浜市有数の人口規模で、現在も人口は増加傾向にあり、平均年齢も比較的若い区です。
さらに、都心や横浜へのアクセスを考えると家賃相場も比較的抑えられており、首都圏でも屈指の「穴場駅」と言えるのではないでしょうか。
一方で、武蔵小杉や川崎駅前のように人口が急激に集中しているわけではなく、街全体にはどこかゆとりが感じられます。この絶妙なバランスこそが鶴見駅最大の魅力であり、今後もこの住みやすさを維持してほしいと感じました。
駅前ウォッチャーズ評価としては、鶴見駅は「知名度以上の実力を持つ駅」。派手さはありませんが、一度その魅力を知ると「なぜもっと評価されないのだろう」と思わせてくれる、そんな実力派の街でした。

