京急大師線の大師橋駅は、川崎大師の一つ隣に位置する駅です。京急大師線のみが乗り入れる駅です。
1日平均利用者数は約1万人です。2020年までは「産業道路駅」という名前でしたが、駅の地下化を機に現在の駅名へと変更されました。
駅周辺は首都高速や産業道路が交差し、物流・工業のイメージが強い一方で、多摩川や大師橋、ラウンドワンスタジアム、そして近年発展を続けるキングスカイフロントにも近い、さまざまな顔を持つエリアです。
「なぜ駅名が変わったのか?」
「なぜこの場所に大規模な娯楽施設があるのか?」
「今後、この街はどのように変わっていくのか?」
今回は、大師橋駅周辺を歩きながら、そんな街の謎と魅力を探っていきます。


駅前と駅前バスロータリー。新しいためきれいに整備されている
駅の名前の由来は
大師橋駅は、実は2020年までは「産業道路駅」という名前でした。駅名は、駅のすぐ東側を流れる多摩川に架かる「大師橋」から付けられました。
この橋は、川崎市と東京都大田区を結ぶ重要な橋であり、地域のシンボルでもあります。京急は駅の地下化を機に、「産業道路」という道路名よりも、地域を代表するランドマークである「大師橋」を駅名に採用しました。

長い間「産業道路駅」として親しまれてきた
街の住みやすさを評価
💰家賃相場 ★★★★☆ 交通利便性の割には安め
🚃交通利便性 ★★★☆☆ 京急川崎駅まで約8分。
🚗車利用 ★★★★★ 首都高インター近い。産業道路もすぐ
🛒ショッピング★★☆☆☆ 東門前の島忠モールかマルエツ
🍜グルメ ★★☆☆☆ 個人系飲み屋は少々あるレベル
🛡️災害安全度 ★★★☆☆ ほぼ海抜3m未満地帯も治水整備
🏥生活インフラ★☆☆☆☆ 商業施設もなく、公園・病院なども少な目
大師橋駅の家賃相場
| ワンルーム | 約6.1万円 |
| 1K | 約6.5万円 |
| 1DK | 約7.4万円 |
| 1LDK | 約9.0万円 |
| 2LDK | 約13~15万円 |
大師橋駅周辺は、京急川崎駅まで約10分、羽田空港へのアクセスも良好でありながら、比較的家賃を抑えられるエリアです。単身者向け物件が多く、コストパフォーマンスを重視する方に人気があります。
こんな人におすすめ!居住者タイプ別評価
単身男性 ◎ 家賃良し、車持つならアリ
単身女性 △ 夜は人通り少ない
カップル ○ 家賃良し、車持つならアリ
ファミリー △ 交通量多い。公園少ない。
学生 △ 娯楽施設・飲食店少な目
高齢者 ○ 静かな住環境・家賃手頃
外国人 △ コミュニティ少なめ
商店街・商業施設
【大師銀座】
川崎大師から続く商店街。店舗数は多くありません。


大師銀座商店街という名称はあるが、これといった商店街感はない
【マルエツ 出来野店】
駅近唯一のスーパー。100円ショップやマクドナルドも併設しています。すぐ近くにドラッグストアもあります。


産業道路沿いにあるマルエツ 出来野店。駐車場も完備です。
【島忠ホームズ川崎大師店】
東門前エリアになるが、徒歩圏でお店充実。

30店舗以上入っており、スーパー、ホームセンター、荷電量販店など充実
見どころ・散歩スポット
【ラウンドワンスタジアム 川崎大師店】
ボウリング、アミューズメント、カラオケ、スポッチャと1日丸ごと遊べる大型施設。平日でも多くの若者で賑わっていました。駅前というより、車で来るレジャー施設という印象。わざわざ来る価値アリ


【大師河原公園】
スケートボードパークも利用可能。無料で利用できます。


【大師橋】
前長550.0mの橋。徒歩でも自転車でも車でも往来が可能。2006年完成。この街のシンボル


💡【大師橋駅前の謎その1】なぜ駅名をわざわざ変更する必要があったのか?
2020年、京急大師線の「産業道路駅」は「大師橋駅」へ改称されました。
一番の理由は、駅の地下化によって「産業道路」との結び付きが弱くなったためです。
もともと駅前には産業道路を横断する大きな踏切があり、駅名の由来にもなっていました。しかし地下化により踏切は廃止され、「産業道路」を象徴する駅ではなくなりました。
そこで京急は、駅のすぐ近くにあり地域のシンボルでもある「大師橋」を新しい駅名に採用しました。
また、羽田空港に近い立地や、キングスカイフロントなど新しい街づくりが進むエリアであることから、工業地帯を連想させる「産業道路」よりも、地域のイメージに合った名称へ変更したという狙いもあったと考えられます。
駅名変更は単なる名前の変更ではなく、「工業の街の玄関口」から「新しい街の玄関口」へイメージチェンジするための一歩だったと言えるでしょう。


💡【大師橋駅前の謎その2】なぜ駅を地下化する必要があったのか?
大師橋駅は、2019年に京急大師線で初めて地下駅となりました。
「そもそも、地上駅のままではダメだったのか?」
その答えは、駅前にあった大きな踏切にあります。
以前の産業道路駅前には、神奈川県道6号(産業道路)を横断する踏切がありました。この道路は川崎市内でも交通量が非常に多く、列車が通るたびに長時間の渋滞が発生していました。
そこで京急大師線を地下化し、踏切を廃止することで、
- 渋滞の解消
- 緊急車両の通行時間短縮
- 歩行者の安全性向上
- 周辺道路の円滑な交通
を実現しました。
地下化によって交通環境は大きく改善され、現在では首都高速や羽田空港方面へのアクセスもスムーズになっています。


💡【大師橋駅前の謎その3】大師ICの出入り口が2つあるはなぜ?
大師橋駅周辺で首都高速を利用する際は、少し注意が必要です。
実は、「大師出入口」と呼ばれる高速道路の入口が2か所あります。
- 従来からある大師出入口(産業道路沿い)
首都高速神奈川1号横羽線(K1)へ入り、都心方面へ向かうことができます。 - 新しい大師出入口(国道409号沿い)
大師JCTを経由し、横浜方面・湾岸線・東京湾アクアライン方面へ向かいます。
同じ「大師出入口」という名称でも、入口によって進める方面が異なるため、目的地によってはたどり着けない場合があります。
「なぜ同じ名前なのに入口が2つあるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
正式な理由は公表されていませんが、どちらも大師地区に位置する出入口であり、利用者の混乱を避けるために同じ名称が採用されたと考えられます。
そのため、初めて利用する方は「大師出入口だから大丈夫」と思い込まず、**「都心方面」「横浜方面」「湾岸線方面」**などの案内標識を確認してから進むことをおすすめします。


💡【大師橋駅前の謎その4】なぜこんな場所にラウンドワン&スポッチャができたのか?
大師橋駅前には、神奈川県内でも最大級の複合レジャー施設であるラウンドワンスタジアム 川崎大師店があります。若者に人気の「スポッチャ」を備えた店舗は、神奈川県内では川崎大師店と横須賀店の2店舗のみです。
「駅前はそれほど栄えていないのに、なぜここに大型店舗があるのだろう?」
まず、この一帯は工場や物流施設が多いエリアで、広い土地を確保しやすいという特徴があります。そのため、大型スポッチャを備えたスタジアム型店舗を建設するには適した立地だったと考えられます。
さらに実際に現地を訪れてみると、道路側の入口は閉鎖されており、現在は駐車場側からしか入店できません。 無料駐車場も完備され、JR川崎駅からは無料シャトルバスも運行されています。
このことから、この店舗は駅前の利用者を主なターゲットとするのではなく、車やシャトルバスで広域から集客することを前提に設計された施設だと考えられます。

🔮【大師橋駅前の未来】これから街はどう変わる?
近年、川崎駅の発展や都心・羽田空港へのアクセスの良さから、京急大師線は注目を集める路線となっています。
すでに港町駅や東門前駅では、大型商業施設やタワーマンションなどの開発が進み、街並みは大きく変化しています。この発展ぶりは、同じ川崎区を走るJR南武支線と比べても大きな差があります。
大師橋駅周辺でも、駅の地下化や駅前広場の整備が完了し、街の基盤整備は着実に進んでいます。さらに、東門前駅~川崎大師駅間の地下化工事が2026年度に着工予定となっており、完成すれば沿線全体の交通利便性がさらに向上することが期待されています。
また、地下化によって生まれる地上空間の活用も期待されます。新たな道路や公園、歩行者空間などが整備されれば、沿線の利便性や街の魅力はさらに高まるでしょう。
大師橋駅は劇的に姿を変える駅ではないかもしれません。しかし、交通インフラの充実や周辺エリアの発展を考えると、今後も着実な成長が期待できる、注目のエリアであることは間違いないでしょう。
まとめ
取材前は、「終点の一つ手前にある、単なるマイナー駅」という印象を持っていました。
しかし実際に歩いてみると、大師JCTや首都高速の出入口が集まる交通の要衝であり、羽田空港や都心へのアクセスにも優れた、非常に特徴のある街でした。
現在は、車を利用する方であれば、比較的手頃な家賃という恩恵を受けられるエリアでもあります。また、駅の地下化や周辺開発が進み、街全体に「これから変わっていく」という雰囲気を感じました。
今後の再開発や京急大師線沿線の発展を考えると、居住地としてだけでなく、不動産取得や不動産投資の観点からも注目すべきエリアではないでしょうか。
おまけ

産業道路。交通量は多いが昔程ではないようだ。

大師JCTは圧巻の建築物

大師橋駅前の大型マンション。駅前徒歩1分。まいばすけっともあります。



