生麦駅周辺が高架化・地下化されなかった理由について、事業者から明確な理由が公表されているわけではありません。そこで、現地の構造や連続立体交差事業の一般的な条件から考えてみます。
理由の一つは、線路の両側に住宅や店舗が密集し、仮設線路や工事用地を確保しにくかったことです。北西側には丘陵地が迫り、東側にはJR線や第一京浜もあるため、線路を移動させる余地も限られています。
また、連続立体交差事業には莫大な費用がかかります。事業化には、踏切による渋滞の大きさだけでなく、除去できる踏切数や主要道路への効果、駅周辺の再開発なども重視されます。
生麦の踏切は地域住民にとって大きな問題でしたが、狭い生活道路との交差が中心で、大規模な幹線道路の渋滞解消や駅前再開発につながる効果は比較的小さかったのでしょう。
つまり生麦は、工事が難しい割に、巨額の費用に見合う広域的な効果を出しにくかったことが、高架化・地下化されなかった大きな理由と考えられます。
